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あなたの仕事を「トリアージ」してみたら?

ケン・ブランチャードという人が書いた、「1分間自己管理」という本があります。

   ( ↓ ここで紹介しています。)
    http://jikan.livedoor.biz/archives/29146751.html

この本の中で、
仕事などの優先順位をつけるために、

 すべてを「トリアージ」せよ

と書かれています。


トリアージとは、緊急性、けがの程度、助かる可能性などによって、
負傷者に優先順位をつけることを指すそうです。

この本では、個々の仕事やプライベートに優先順位をつけるのも、
トリアージのようにやるべきだ。ということが書かれています。

しかし、それ以上詳しくは書かれていなかったので、
気になって、トリアージについて調べてみました。



トリアージ (Triage) は元々は軍隊用語らしいのですが、
現在は災害発生時の救命活動で使われています。

   トリアージとは、災害発生時など多数の傷病者が同時に発生した場合、
  傷病者の緊急度や重症度に応じて適切な処置や搬送を行うために
  傷病者の治療優先順位を決定することをいう。


という記載が下記のリンクにありました。
http://ops.umin.ac.jp/ops/tech/ops16toriage/yosida.html




救命活動の現場でトリアージが必要とされるのは、
限られた資源(医師の数)で、最大多数の傷病者を救うため です。

限られた資源(時間)で、最大多数の仕事を成し遂げたい と考えると、
私たちの生活にもトリアージが必要なことが納得できます。

   (ここでいう仕事とは、「やらなければならないこと」であり、
    プライベートも含んだものと考えてください。)


生活の中での優先順位のつけ方をトリアージ風に考えてみます。


その1  仕事の優先順位の評価

私たちの元に運ばれてくる仕事をこう評価してみたらどうでしょうか?


 重症度 → この仕事をやらないと、どんな規模の損害が発生するか?

 緊急度 → この仕事はいつまでに終わらせないと問題が発生するか?

 助かる可能性 → 今の状況でその仕事をやり遂げられるのか?



こう考えてみると、優先順位のつけ方が変わるかもしれませんね。


その2  やめる決断、やらない決断

次に、救命活動でトリアージが必要とされる状況は、
医療活動の資源(医師の数)が足りない場合です。

その現場では、ただちに治療が行われないと死亡する負傷者が優先されます。

そして、明らかに生存の可能性が無い負傷者には治療を行わない、
という選択をしなければならない場合もあるわけです。

その選択をする人は非常につらい思いをしながら、
できるだけ沢山の人を救おうとするのでしょう・・・。


私たちの生活に置き換えると、

やり遂げられられない可能性が高い仕事は、
勇気をもってやめることが必要になる場合がある。


と考えられます。

やりかけたことを完全にやめてしまうのは勇気のいることですが、
他の仕事とのバランスを考えると、やめる決断も必要ということです。

また、
頼まれた仕事に対して、勇気を持って、
「No」ということが必要な状況がある。


とも考えられますね。


その3  繰り返し行う


   トリアージにあたって銘記すべき重要なこととしては、
  トリアージとは、その状況下におけるもので、
  絶対のものではないということであり、状況が変われば、
  トリアージカテゴリーも変わるということである。

  患者の状態も変化するし、医療資源や搬送条件も変化するため、
  トリアージは繰り返し行わなければならない。


という記載が下記のリンクにありました。
http://www.yokosukashi-med.or.jp/topics/saigaimanual/3.htm
  (上記のトリアージカテゴリーというのは、すぐに治療すべきかどうかを
   負傷者の程度によって4段階に分類することです。)



例えば、程度の軽い負傷者の手当て中に、もっと重症の負傷者が
運び込まれた場合、最初の負傷者は治療を中断されることもあるでしょう。

大丈夫だと思った患者の容態が急に悪くなることもあるでしょう。


私たちの生活でも、

「やるべきこと」はしょっちゅう増えたり減ったりするし、
手伝ってくれる人が現れることもある。
それに伴って、トリアージしなおすべきだ。


ということになります。


その4  周囲の声に惑わされてはいけない

トリアージをする時には、 大きな声で痛がっている からといって、
その患者を優先してはいけないそうです。

あくまでも傷病の程度で判断すべきというわけです。


また、トリアージは 基本的に1人が行うそうです。

1人でやって判断を間違う可能性もあるでしょうが、
2人以上でやって、決断を遅らせることになるのは
もっとリスクが大きいということでしょう。


これらも、そのまま私たちの仕事に置き換えることができると思います。


組織で仕事をしていると、その中には声の大きい人や小さい人がいます。

声の大きい人の仕事を優先すべきではなく、あくまでも仕事の状況を
見て判断すべきだと思います。



また、
どの仕事を優先すべきかという判断は、基本的に自分で行うべきである。

と思います。

周りの声に左右されていては、大事な仕事を遅らせてしまうリスクがあります。
それがその仕事の致命傷になってしまう可能性も考える必要があるでしょう。。

  そうなったときに周りの人は責任を取ってくれるかどうか? 

と、自分に問いかけてみれば答えは明らかだと思います。

唯一の例外は、自分の仕事に対して責任を取ってくれる上司
ということになります。


じゃあ、部下の仕事に責任を取ってくれない上司はどうする・・・?

そんなのは、適当にあしらって、自分の仕事を頑張りましょう(^_^;)



以上、トリアージを私たちの仕事に応用したらどうなるか?
と考察してみましたが、意外なほど共通点がありました。

あなたも自分の仕事、生活でトリアージの考え方を活用してみてください。

――――――――――――――――――――――――――――――

トリアージについて、分かりやすい説明がありました。
(神奈川県のホームページです。)
http://www.pref.kanagawa.jp/osirase/fukusisomu/iryotaisei/triage.htm

トリアージについてのリンク集
http://www2.j-bma.or.jp/bmi/ank/q2_lnk.asp
by bizark | 2005-07-30 01:47 | 明日から役立つノウハウ
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K.MinakuchiのProfile

19??
 北陸地方に生まれる
1986
 大学で化学と関西弁を学ぶ
1993
 同大学院修士課程修了。
 自動車部品メーカーに勤務
1996
 会社勤務をしながらスクーバ
 ダイビングの修行を始める
1997
 ダイビング修行の成果として
 ダイブマスターを取得
2000
 オープンウォータースクーバ
 インストラクターの資格を
 取得する
 数百人の生徒さんを海に
 案内し、人から感謝される
 喜びを知る
2000
 自ら開発した製品が大ヒット
 したのはよいが、仕事が強烈
 に忙しくなってくる。
2003
 開発した製品と共に、
 研究部門→開発部門
 →生産技術→品質保証と
 各部門を渡り歩き、各部門の
 華やかな部分と泥臭い部分
 を経験。
2005
 会社勤めの中で
 編み出した時間管理手法を
 世に問うべく会社設立。

ビジネスツールデザイナー
有限会社ビズアーク 代表

手帳研究家



信条は・・・
努力と才能ではなく、環境とツールがあなたを変える!







このブログでは時間に対する私の考えを主に述べています。
もう一つ、時間管理術のテクニック的な部分と、書評を書いているサイトもありますので、そちらも見ていただけるとうれしいです。
      

時間管理術研究所 by K.Minakuch



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